好きなアーティストの話 ~UNISON SQUARE GARDEN 編~

こんにちは、檸檬茶です!


突然ですが、皆さんは普段よく聴く曲や好きなアーティストはいますか?本記事では、私の好きなアーティスト(バンド)のひとつである『UNISON SQUARE GARDEN』について話そうと思います。前置きが長くてもつまらないので早速本題に入ります。

以下、今回のお品書きです。(リンクで飛べるようになっているはず...)

UNISON SQUARE GARDEN』とは

UNISON SQUARE GARDEN』は、2004年にデビューした、ボーカル・ギターの斎藤宏介、ベースの田淵智也、ドラムの鈴木貴雄(敬称略)からなるスリーピースバンドです。バンド名は『Madison Square Garden』とボーカル斎藤の『斎(Unison)』をもじったものと言われています[1]。『ユニゾン』と呼ばれたり『USG』と略されることが多いです。
TIGER & BUNNY』のOPテーマ『オリオンをなぞる』や『血界戦線』のEDテーマ『シュガーソングとビターステップ』は聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。

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シュガーソングとビターステップ(イメージ図)

有名な曲がいい曲なのはもちろんですが、それ以外にも震えるような曲がたくさんあります。どんなアーティストにもそういう曲があると思います。何故有名曲にならないのかが本当に分からない、世間のセンスを疑う、そんな曲を紹介できたらいいなと思います。

UNISON SQUARE GARDEN』との出会い

さて、こんな記事を書こうと思った私ですが、私がUNISON SQUARE GARDENを知ったのは結構最近だったりします。
およそ6年前、ニコニコ動画のランキングを漁っていた私は、とあるアニメEDの動画を見つけてしまいます。赤い舞台。タキシードで踊る人。なんか甘そうな文字列。奇を衒いがちな私は、もちろん食わず嫌いをします。まあこういう人間は往々にしてすぐに沼に突き落とされるんですけど。
その頃、某ニコニコピアニストを追いかけていた私は、楽しげな音楽に出会ってしまいます。超天変地異。コントラストが五線譜を飛び回るとはまさにこのこと。

アーティスト名を知り、YouTubeに公式チャンネルがあることを知る。ちょうどその頃に都合のいいアルバムが出たことも知る。あとは沼に落ちた人間そのもの。説明するまでもないですね。

あの人たちヤバい

本当にヤバい。聞けば聞くほどヤバい。考えれば考えるほどヤバい。ヤバい。

  • 活動スタイル

    彼らの活動スタイルは、簡単に言うと「俺らは好きなことをやる。ついて来たきゃついて来い。俺らはライブをやらないと死ぬ。」という感じ[2]。我々も物好きな人々ってことになっている。だけど、そんな彼らだから好きだと言える。(誤解していたら本当に申し訳ない。)

  • ギターボーカル

    カラオケで歌ったことがある人は分かるかもしれないが、楽しい曲に限って恐ろしく難しい。リズムも取りづらければ男性なら悲鳴をあげるようなキーの曲ばかり。しかも忘れてはならない。ボーカルの斎藤は、ギターを弾きながら歌っている。サポートギターもいないので、彼が手を止めたら曲が崩壊するはずである。ありえない。ヤバい。

  • 私は楽器を嗜む者ではないので詳しいことは分からないが、曲がめちゃくちゃ難しいらしい。軽音サークルが憧れから彼らの曲を採用すると不仲になるらしい。ヤバい。

  • 田淵

    UNISON SQUARE GARDENの曲は、ほぼ全て彼が作っている。先ほど難しいと言った曲は、その殆どが彼によるものである。聞けばかなりテクニカルな作曲をしているらしい。音楽素人の私でもヤバいと思うんだから、きっと有識者から見れば本当にヤバいんだと思う。
    作詞もすごい。これは音楽に疎い私でも分かる。何を食えばあんな言葉選びができるのか。歌詞カードも一見すると怪文書だが、突然すごく詩的で繊細な表現を織り交ぜてくる。表面上は肉食系なのに内面は草食系な人をアスパラベーコン系と言うらしいが、まさにそんな感じ。もしかしたらアスパラベーコンを食べ続ければいいのかもしれない。
    また、彼は演奏中ずっと動いている。いや、暴れている。ギターとベースの区別がつかない人でも、一瞬で彼を見分けることができる。なぜ演奏が崩壊しないのかが本当に謎。繰り返すが、彼の担当はベースである。(公式のYouTubeチャンネルからライブ映像が見られる。)
    ちなみに、彼は多くのアーティストに楽曲を提供している。LiSAの『Rising Hope』や『Catch the Moment』はあまりに有名。今回の記事でこれについて多くを語ると軸がぶれるので、これはまた別の機会に。(さわりだけ話すと、LiSAに提供している曲は楽しいものが多い。個人的にはかなりおすすめしたい。)

曲!!!語らずにはいられない!!!

さて、バンドの話をするには欠かせない曲の話をする。以下に、特に好きな曲や紹介したい曲をあげていく。記事なのでもちろん書く順番というものができてしまうが、決してランク付けなんて烏滸がましいことはする気もないし、そもそも出来ない。また、本来ならここにあげた曲それぞれについて深く掘り下げたいところだが、牛丼屋でとりあえずメニューを全部頼んだテーブルのような記事にしたくないので、語り考察するよりもさらっと列挙するに留めたい。

シュガーソングとビターステップ

有名なのはそれだけで強い。この曲だけを聴いても言葉選びが難解だということが分かるだろう。でもそれだけで耳に残る。今なら公式のYouTubeチャンネルからライブ映像が見られる。

オリオンをなぞる

有名曲その2。時代としてはこちらの方が先だし、こちらの方がイメージとして強い人も多いだろう。これも公式のYouTubeチャンネルからライブ映像が見られる。

harmonized finale

実はUNISON SQUARE GARDENが日テレのMusic Station(Mステ)に初めて登場した時に歌った曲はこれ[3]。劇場版『TIGER & BUNNY -The Rising』の主題歌である[4]。私は『TIGER & BUNNY』は未履修なのでどれだけ世界観に合っているかは分からないが、少し悲しげな、でもどこかに強さを感じる曲である。素直に心にじーんとくる、いい曲だと思う。たぶんUNISON SQUARE GARDENの曲にしては万人受けする方だと思う。
ちなみにMステでも田淵はこの曲で暴れていたようである。

流星のスコール

これもすごく綺麗な曲。上の曲同様、UNISON SQUARE GARDENの曲にしては万人受けしやすいかもしれない。聴いているだけでここまで面前に流星が広がる曲を私は他に知らない。

場違いハミングバード

ここまではシングル曲ばかりあげていたが、これはアルバム曲。なぜアルバム曲なのか分からない。
ライブで映えるノリがいい曲である。この曲を紹介するのは、私が好きな曲だからである。それ以上の理由はない。別に音楽に詳しいわけでもないので、「いいぞ」と言うしかない。もどかしい限りである。

シャンデリア・ワルツ

これもアルバム曲。なぜアルバム曲で許せるのか分からない。「実はシングルでした」と言われても私は信じる。私が知らなかっただけなら寧ろそうであってほしい。
イントロが聞こえるだけでテンションが上がる。曲の展開もうまくできているので、イントロで勝手に盛り上がってもサビでもちゃんとワルツワルツできる。聴いているだけで勝った気になれる1曲である。そういう意味ではGet Wildみがある。いやそれは違うかもしれない。それでも常に聴いていたい。何なら今この記事を書いている瞬間も聴いている。間違いなく私は"分からずやには見えない魔法"にかかっている。

ラブソングは突然に ~What is the name of that mystery?~

カップリング曲であるが、ファンにはかなり人気な曲である。聴いていてとても楽しい。頻繁に聴いているお気に入りの曲、というわけではないので、残念ながらこれくらいしか書くことがない。しかし、少し聴けばUNISON SQUARE GARDENを強く感じられるスルメ曲であることは確信できる。
実は先日、公式のYouTubeチャンネルで公開されていたこの曲が関連動画に出てきたので、ふらっと寄ってみた。これが結果的に私の筆を執らせることとなった。
ちなみに歌詞が圧倒的に怪文書である。しかもラスサビで突然直球のラブソングが始まる。これが人気曲だというのだから、"物好き"と言われても仕方ない。私は"解決編"を待っているが、どうせ来ない。彼らなので。

アトラクションがはじまる(they call it “NO.6”)

前奏を聴くだけでワクワクする。名の通りアトラクションが始まる。お手軽な非日常である。"人類史上最高に必要ない最上級"と"人類史上最高にどうしようもない最狂乱"が"デリバリー"されてくる。"満足そうに抱える常識を徹底的に壊して"くる。そのくせに"もちろん共犯関係とはいえきっと絆なんか無い"とか言ってくる。正気じゃない。でもたぶんこれが好きじゃない人はいない。
ちなみに、何が"NO.6"なのかは私は知らない。

mix juiceのいうとおり

これもアルバム曲のはず。前向きになれる歌詞のオシャレな曲。私はすごく好き。たぶん『らしさ』はあるのにクセは少なくて聴きやすい曲だと思う。これは単純におすすめ。ミックスジュース飲みたい。

君の瞳に恋してない

このタイトル、どう見ても『君の瞳に恋してる』のオマージュである。しかし、そんな熱い歌じゃない。ただのポップで可愛い曲である。"君の瞳に恋なんてしてはない"けど、"せめて君ぐらいの声はちゃんと聞こえるように"したいし、"もうちょっと生きてみようと思ったのは君のせい"ってだけ。だけど、"保証がないのは本当だけど 僕の手握っていい"ってことである。私はこれを形容するに相応しい言葉を知っている。ツンデレである。ツンデレなのである。
この曲は、アルバム『MODE MOOD MODE』の最後の曲なのだが、このアルバムの最初の曲『OwnCivilization (nano-mile met)』では、"差し出された手は噛み千切るけど"と歌っている。アルバムの最後の曲の最後のフレーズ、本当に最後の最後で"僕の手握っていいから"って歌っているのである。うーん、ツンデレ

Patrick Vegee

これは曲ではなくてアルバムそのものである。パトリックさんの野菜。このタイトルにはそれ以上の意味はない。しかし敢えてここであげているのには、それだけの理由がある。まずはそれを語りたい。(あとで個々の曲の話も幾らかするから安心してほしい。)

話は変わるが、皆さんは普段どのように音楽を聴いているだろうか。最近だとサブスクリプションで好きな曲や流行りの曲をピックアップして自分だけのプレイリストを作成し、それをランダムに再生するというのが主流だろうか。スマホiPodWALKMANに曲を取り込んで聴くなんて人もいるだろう。CDを買う人も減り、楽曲を1曲単位でダウンロードできる世の中である。音楽の聴き方は、聴く側のスタイルに委ねられている。
かく言う私は、電車移動が多かったこと、CD文化が好きなことから、WALKMANに買ってきたCDを取り込んで音楽を聴くことが多かった。さらに、新しく買ったアルバムは、何となくだがわざわざ1曲目から順番に聴く流儀を持ち合わせていた。

さて、Patrick Vegeeに話を戻そう。このアルバム、なんと多くの曲に次のトラックの曲の伏線が張ってあったのである。しかも、YouTubeで公開されている楽曲もあるが、これはアルバム版とは多少異なる部分があるのである。間違いなく意図的に仕組まれたことである。彼らはやりたいことをやりたいようにやっただけかもしれないが、私はそこに反骨精神のようなものを感じた。アルバムはバイキングじゃなくてコース料理であると訴えかけられた気がした。そんな当たり前の拘りを気付かせてくれるのも、この活動スタイルの彼らだからこそなのかもしれない。このアルバムだけは、未だにシャッフル再生する気にならない。
しかしこうは言っても、アルバムは楽曲の集合体である。したがって、個々の楽曲にフォーカスして見ても、もちろん魅力的である。次から数曲は、このPatrick Vegeeに収録されている曲を紹介する。

マーメイドスキャンダラス

Patrick Vegeeの2曲目。立ち上がりがエグい。しかも疾走感が堪らない。一時期中毒になっていた。しかし、個人的に困る点をひとつだけあげるなら、前曲『Hatch I need』から聴かないと始まり方に物足りなさがあること。だが彼らなので、単品で成り立たせるときにはどうせ手を加えてくる。約束された未来である。好きだ。

夏影テールライト

Patrick Vegeeの6曲目。少し儚い夏の終わりの曲。もしかしたらちょっとUNISON SQUARE GARDENらしくないかもしれない。ただ、歌詞はある意味UNISON SQUARE GARDENらしいかもしれない。天才なのよ。
メロディが綺麗。歌詞が綺麗。ハモチが綺麗。もう全てが綺麗。読み解こうとすると尊さすら覚える。ちなみに私は歌詞を読み解こうと何度か試みたが、尊さを前に寝込む/膝から崩れ落ちる/壊れる未来が容易に想像できたので怖くなってやめた。私のキャパでは受け止めきれない。
公式のYouTubeにMVがある。ぜひ聴いていだだきたい。聴いて。聴け。

Phantom Joke

Patrick Vegeeの7曲目。『Fate/Grand Order -絶対魔獣戦線バビロニア-』のOPテーマである。シーズン1では1番が、シーズン2では2番が使われていた。粋である。(これはばっちり履修したので参考は引かない。)映像も豪華だったので、マスターでもある私からしたら私得でしかなかった。しかも歌詞が完全にFate/Grand Orderの世界観に合っているのである。聴いているだけで1フレーズ毎にカルデアのメンバーの顔が浮かぶ。私の中の藤丸は1番だけで令呪を3回は切っている。
前曲『夏影テールライト』の「幻に消えたならジョークってことにしといて」から続く『Phantom Joke』である。天才。儚い恋の曲の次に来るPhantomなJokeである。は?好き。
ところで、この曲によって、どうやら『ドラムの鈴木はヤバさが目立っていなかっただけで、実は一番ヤバいまである』ことが知られてしまったようである。というのも、どうやらドラムの難易度がおかしいらしい。簡単に言うと、めちゃくちゃ速いテンポなのに手数がアホとのこと。私も有識者でありたかった。

世界はファンシー

Patrick Vegeeの8曲目。電子ドラッグ。慣れてきた方に。

春が来てぼくら

Patrick Vegeeの10曲目。前曲『弥生町ロンリープラネット』では静かに春に向かっていく冬を感じさせるが、その最後のフレーズ『そしてぼくらの春が来る』から繋がるこの曲の前奏で一気に春になる。季節は楽器から出すことができる。良い。




曲の紹介はこの辺にしておこうと思う。もちろんここに紹介しきれていない良曲もまだまだたくさんある。何なら好きな曲すら紹介しきれていない。絞り切れない。絞り切れるわけがない。沼に落ちた人間の末路である。言いたいことを整理しないうちに口を開く。そうやってコミュニケーションが崩壊していく。別に紹介を放棄するわけではない。曲は聴かなきゃ始まらない。本当の宝の場所は地図には載っていないのである。
UNISON SQUARE GARDENが好きな方々からすると、「これを紹介しなくてどうする?」という曲もあるだろう。これが半端に一般人を意識した沼人(ぬまんちゅ)の姿である。本当に申し訳ない。その場合は、この記事のコメント欄やツイートのリプライに残したり、自ら記事を書いたりしてほしい。私じゃなくても、絶対に共感してくれる"物好き"がいるだろう。

おわりに

今回は私の好きなバンド『UNISON SQUARE GARDEN』を紹介、あわよくば布教するべく記事を書いてみた。沼なんて紹介しきれないのは当然である。そこは開き直ろうと思う。
今回は比較的新しい曲を多くあげたが、デビューしてすぐくらいの曲は今とはまた違っていいかもしれない。『センチメンタルピリオド』『マスターボリューム』『等身大の地球』など、いい曲はあげればキリがない。

ここまで読んだ稀有な方々には分かってもらえたと思うが、UNISON SQUARE GARDENは本当にいいバンドである。どんな形でもいいからぜひ聴いてほしい。私も彼らのこれからがとても楽しみである。

この記事を通して少しでも彼らの魅力が伝われば、興味を持ってもらえたら筆者冥利に尽きるというものだろうか。読者の方々から見た魅力やおすすめも教えてもらえると私もとても嬉しい。

参考にしたサイトなど

  1. Wikipedia:『UNISON SQUARE GARDEN』: https://ja.wikipedia.org/wiki/UNISON_SQUARE_GARDEN
  2. UNISON SQUARE GARDEN公式サイト:https://unison-s-g.com/index2.html(ブログに飛べる)
  3. TOWER RECORD ONLINE ニュース:https://tower.jp/article/news/2014/02/12/n01
  4. 劇場版 TIGER & BUNNY -The Rising-:http://www.tigerandbunny.net/movie2/

また、『""』で囲まれたワードは、歌詞や[2]から飛べるブログのワードやフレーズです。曲紹介中では、その曲の歌詞のフレーズしか使っていないはず。(たぶんこれ書かないと偉い人から怒られる可能性があるので一応...。)



校正の私「またそうやってターゲット不明の記事ばかり書く...」